コールセンターでの人事評価方法・基準とは?気をつけるべきポイントも解説

コールセンターを運営する際に重要であるのが、オペレーターを評価する際の方法や基準です。オペレーターを評価できる環境が整っていれば、優秀な人材が育ちやすくなります。しかし、具体的な人事評価方法や基準をどう設定すれば適正に評価できるのか、悩む方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、コールセンターでの人事評価の方法と基準について、具体的に詳しくご説明します。

コールセンターでの人事評価方法

コールセンターでの人事評価について、具体的な方法をご紹介しましょう。

評価基準(指標)を策定のうえ、能力や業績を数値化する

もっとも重要なのは、評価基準を明確に策定することです。勤怠状況や応答率などの明確な評価基準を設定して、数値化できる能力や業績を数値化します。そうすることで、オペレーターを客観的に評価できるようになります。

具体的な評価基準の策定方法については、『コールセンターにおける評価指標』もあわせてご覧ください。

モニタリングやミステリーコールでチェックする

オペレーターによる対応内容の録音をチェックしたり、リアルタイムに対応内容を聞いたりして、チェックします。顧客の立場になってコールセンターに電話をかけてオペレーターの対応を見る、ミステリーコールでチェックするという方法もあります。

直接オペレーターの対応内容をチェックすることで、オペレーターを評価することができます。ただし、この方法は時間と手間がかかるため、すべてのオペレーターの業務をチェックできるわけではありません。やみくもにチェックするのではなく、チェック対象を絞って効果的に行うようにしましょう。

【参考記事はこちら】:コールセンターのモニタリングで質を高めよう!方法やメリットなどを解説します | 通販支援ノート (nissen.biz)

チェックリストや診断ツールを使う

声の大きさやマナー、敬語などの評価項目のチェックリストを使う、コールセンターの診断ツールを使って電話応対対応を診断するという方法もあります。コールセンターの業務量が多い場合は、チェックリストやツールなどを用いてチェック効率を上げましょう。

 

コールセンターにおける評価指標

コールセンターにおける具体的な評価指標について、いくつかのカテゴリーに分けて詳しくご説明します。数値化された評価指標を使えば客観的に評価できるため、評価方法として有効です。

ここでご紹介する評価指標のうち数値化できるものは、KPI(Key Performance Indicator)という重要業績評価指標に採用できます。詳細については、下記の記事もあわせてご覧ください。

【参考記事はこちら】:コールセンターで重要なKPI項目15個を総まとめ!計算方法もわかりやすく解説 | 通販支援ノート (nissen.biz)

仕事への取り組みに関する項目

それでは、オペレーターの仕事への取り組みに関する項目についてご説明していきましょう。

勤怠状況

出勤・退勤時刻や休暇の取得状況などから勤怠状況を見ます。遅刻が多い、無断欠勤があったなど、勤怠状況に問題がある場合は、当然評価が悪くなります。

業務への意欲

仕事へ取り組む姿勢から、業務への意欲を見ます。積極的に業務に取り組んでいる、業務の改善を提案するなどの場合はよい評価になります。

一方で、やる気のない態度が見られる、同じミスを何度も繰り返すなどの場合は悪い評価になります。数値で評価できる項目ではないため、上司がオペレーターの業務への意欲を正しく評価する必要があるでしょう。

パフォーマンスにかかわる評価指標

次に、オペレーターのパフォーマンスにかかわる評価指標についてご説明します。

応答率・稼働率・占有率・放棄率

応答率・稼働率・占有率・放棄率の指標の意味と、それぞれの計算式は以下の表のとおりです。

【評価の意味と計算式】

評価の意味 計算式
応答率 着信呼数に対してオペレーターが対応した割合 応答数÷総受信件数
放棄呼率 着信呼数に対して放棄された呼数の割合 放棄呼数÷着信呼数
稼働率 給与が発生する時間に対して顧客対応をした割合 (会話、後処理、待機・保留時間)÷給与支払時間
占有率 稼働時間に対して顧客対応をした割合 通話時間 ÷(通話時間+待機時間)

応答率は電話のつながりやすさを表し、放棄率は顧客が電話を切ってしまう割合を表しています。応答率が低く放棄率が高い場合は、オペレーターに電話がつながりにくくなっていることを意味するので、オペレーターの増員など、対策を検討しましょう。

稼働率の高い場合オペレーターは多くの顧客対応ができているため、効率よく対応できていると考えられます。ただし、ブース稼働率はパフォーマンスにあまり影響されません。

CPH(1時間あたりのコール数)

CPH(Call Per Hour)は、1時間あたりにオペレーターが電話を受けた数を表します。

CPH=1時間÷平均処理時間

ASA(平均応答速度)

ASAは、電話がかかってきてから応答するまでの平均時間を表します。

ASA=(電話がつながった場合の待ち時間)÷電話がつながった件数

ATT(平均通話時間)・AHT(平均処理時間)

ATTは、通話時間の平均を表します。

ATT=総通話時間÷総コール数

AHTは、顧客一人につき対応に要した時間の平均を表します。

ATT=(総通話時間+総後処理時間)÷通話処理件数

初回コンタクト解決率

初回コンタクト解決率は、初回の電話で案件を解決できた割合を表します。

初回コンタクト解決率=初回に解決できた件数÷総通話処理数

ただし、この指標はお客様次第な部分もあるので、直接的な評価指標として採用しない場合もあります。

サービスレベル

サービスレベルとは、着信数に対して「あらかじめ設定した制限時間内」に電話がつながった数の割合を表します。

サービスレベル=規定時間内に電話がつながった件数÷着信件数

品質(クオリティ)にかかわる評価指標

続いて、コールセンターの品質にかかわる評価指標について、見ていきましょう。

一次解決率

一次解決率は、コールバックや転送などをせずに一度の通話で解決できた割合を表し、一次完結率とも呼ばれます。

一次解決率=一度の通話で解決できた件数÷総通話処理数

ミス発生率

ミス発生率は、オペレーターの対応ミスが発生した割合を表します。

ミス発生率=ミス発生数÷総処理数

保留率

保留率とは、電話が保留状態になった時間の割合で、この割合が高いほど電話が待たされていることを表します。

保留率=全体の保留時間÷総処理時間

ただし、この指標はお客様によることもあるので、直接的な評価指標に採用しない場合もあります。

その他の評価指標

最後に、パフォーマンスや品質以外を表す評価指標についてご説明します。

従業員満足度

オペレーターの仕事に対する満足度を表します。たとえば、以下のような項目をアンケート形式でオペレーターに回答してもらい、評価します。

・給与に不満はないか
・やりがいをもって働いているか
・社内の人間関係は良好か
・福利厚生制度が充実しているか
など

顧客満足度

顧客のコールセンター対応に対する満足度を表します。顧客にオペレーターの対応についてのアンケートに回答してもらうなどの方法で、顧客満足度を調査し、評価します。

離職率

オペレーターが離職する割合です。離職率が高いと、以下のような問題がある可能性が高いです。

・オペレーターのモチベーションが低い
・仕事内容や待遇への不満が多い
・人間関係に問題がある
など

コスト

オペレーター業務のコストにかかわる指標には、以下のようなものがあります。

・CPC(1コールにかかるコスト)
CPCとは、1回の対応にかかるコストを表します。

CPC=総処理件数÷コールセンター全体にかかるコスト

・採用コスト
オペレーター一人あたりの採用活動にかかるコストや教育コストです。

モニタリング・スコア

オペレーターの対応内容について、直接または録音を聞くなどしてモニタリングした結果の評価スコアです。声のトーンや丁寧さ、敬語の使い方、対応の早さなどについて評価を数値化することで評価しやすくなります。

コールセンターの人事評価で気をつけるべきこと

コールセンターの人事評価基準についてご説明しましたので、ここからはこれらの数値を用いて評価する際に、気をつける必要のある内容について解説していきます。

業務形態によって適切な評価方法は異なる

今回ご紹介してきた人事評価基準は、必ずしもすべてのコールセンター業務の評価に使えるとは限りません。そのため、それぞれの業務形態に合った評価方法を選んで採用する必要があります。

たとえば、アウトバウンド・インバウンド業務の違い、素早い回答がよいのか、じっくり対応すべきかなどによって、適した評価方法は違います。画一的な評価制度を行うのではなく、ケースに合わせて適した評価方法を採用しましょう。

相対評価ではなく絶対評価を使う

人事評価は、評価者や状況の違いなどで評価が変わる相対評価ではなく、絶対評価を使いましょう。

誰が評価しても同じ評価になる絶対評価なら、オペレーターの努力が評価に結びつきやすく、モチベーションアップにつながります。

収益性のみ重視した評価にならないようにする

とにかく対応数を稼げればよいなどの、収益性だけを重視した評価にならないようにしましょう。

対応数が少なくても、オペレーターの対応が丁寧であれば顧客満足度の上昇につながる場合もあるので、柔軟な評価が必要です。

評価基準はオペレーターに周知し、適宜フィードバックをする

評価についてあらかじめ周知し、適宜、評価結果をフィードバックしましょう。

オペレーターが評価基準を意識しながら業務を行えば、業務効率が改善しやすくなりますし、評価が上がればオペレーターの意欲向上にもつながります。

効率的なコールセンター運営をするなら外部委託という選択肢も

コールセンターの評価基準を決め、実際に評価を行えるような体制を整えていく過程は、簡単な業務ではありません。そのような場合には、コールセンター運営を外部委託するという選択肢がおすすめです。

コールセンター業務の実績がある専門業者なら、業務ノウハウはもちろん、オペレーターの評価基準やノウハウをもっています。自社で評価制度を導入するコストや手間を考えると、外部委託する方が効率よくコールセンターを運営できるでしょう。

まとめ

この記事では、コールセンターの評価基準や方法について詳しくご説明しました。

【仕事への取り組みに関する項目】
・勤怠状況
・業務への意欲

【パフォーマンスにかかわる評価指標】
・応答率・稼働率・占有率・放棄率
・CPH(1時間あたりのコール数)
・ASA(平均応答速度)
・ATT(平均通話時間)
・AHT(平均処理時間)
・初回コンタクト解決率
・サービスレベル

【品質(クオリティ)にかかわる評価指標】
・一次解決率
・ミス発生率
・保留率

【その他の評価指標】
・従業員満足度
・顧客満足度
・離職率
・コスト
・モニタリング・スコア

これらの評価を適切に設定して使いこなすのが難しいという場合は、専門業者に外部委託するという方法もあります。

株式会社ニッセンでは、コールセンター事業支援サービスを提供しています。長年の実績をもとにしてそれぞれの企業に適した支援をいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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