シニアマーケティングとは?施策事例からアクティブシニアへの訴求方法まで解説

シニアマーケティングとは、主に高齢者向けに製品やサービスをプロモーションし、シニアのニーズや価値観に合った戦略を立案・実行することを指します。日本は2007年から超高齢社会となり、シニア市場は100兆円を上回る規模になっています※。

この記事では、シニアマーケティングの施策事例や近年注目のアクティブシニアへの訴求方法などについて、詳しく解説します。
※参考:みずほ産業調査vol.39 日本産業の中期展望 図表Ⅲ−3−6高齢者向け市場の将来推計(3P目)
https://www.mizuhobank.co.jp/corporate/bizinfo/industry/sangyou/pdf/1039_03_03.pdf

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マーケティング上のシニアの種類とそれぞれの傾向

一口にシニアと言っても、市場には様々なシニアがいます。シニアマーケティングでは、シニア層を次の4つのタイプに分けて理解するのが基本です。

アクティブシニア

アクティブシニアとは、元気で活動的なシニア層で、旅行、趣味、スポーツに積極的です。購買力も充分にあります。マーケティングでは、彼らの好奇心を刺激したりラグジュアリーなひとときを訴求したりすることが鍵となります。

ディフェンシブシニア

ディフェンシブシニアとは、安定と安心を重視するシニア層です。ディフェンシブシニアの消費行動は慎重です。リスクを避け、信頼できる商品やサービスが好きです。細やかな情報提供やサポートを重視する人が多いのもこの層の特徴です。

ギャップシニア

ギャップシニアとは、「できること」と「やりたいこと」との間にギャップを感じているシニア層です。情報を積極的には求めず、商品やサービスの存在が伝わりにくいのが特徴です。

ケアシニア

ケアシニアは、自治体から要支援または要介護と認定されているシニア層です。ケアシニアを対象としたマーケティングでは、ケアシニアをサポートする家族や介護者などが決裁者となります。

シニア向け商品・サービスと施策事例

現在、日本では様々なシニア向け商品やサービスが販売されています。ここでは、わかりやすい事例として簡潔にシニア層に向けて訴求をされている3つのマーケティング施策をご紹介します。

JRのシニア割引「大人の休日倶楽部」

JR東日本の「大人の休日倶楽部」は、50歳以上のシニアを対象とした会員制の割引サービスです。

大人の休日倶楽部のマーケティングでまず印象的なのが、CMやポスターに女優の吉永小百合さんを起用している点です。シニアにとっては、世代を代表する憧れの存在です。

また、2023年10月~2024年1月には、WEB入会キャンペーンを展開。抽選でポイントや宿泊券が当たる他、退会した人を対象に再入会を促す施策も実施しています。

高齢者向け宅配食サービス「宅配クック123」

「宅配クック123」は、高齢者向けの宅配弁当サービスです。整った栄養バランスの献立で、高齢者が食べやすいよう、ひと手間加えた調理がされています。

宅配クック123のシニアマーケティングは、食に限らず、高齢者の生活に寄り添う姿勢を強く打ち出しています。高齢者に弁当を届けるついでに話し相手となったり、地方の警察署と協定を結び、安否の確認や特殊詐欺防止の啓発に取り組んだりしています。

大人用おむつ「花王リリーフ」

「リリーフ」は、花王の大人用おむつです。

リリーフのシニアマーケティングは、ニーズにきめ細かく対応した製品を提供しているのが特徴です。

たとえば、装着時のシルエットが気になりにくい製品があり改良が続けられています。また、2021年には、アクティブなシーンにも強いタイプの製品をPR。シニア女性に製品を着用してもらった状態でRIZAPのトレーニングを受けてもらうことで、アクティブシニアに製品の特長を知ってもらう取り組みを行いました。

アクティブシニアに効果的に訴求する方法

健康で活動的、そして、購買意欲の高いアクティブシニアには、どのような訴求方法が効果的なのでしょうか。3つの主要な方法を説明します。

アクティブシニア層にターゲティングするWEB広告

多くのWEB広告は、広告主がアプローチしたい人に集中的に表示させることができます。たとえば、検索連動型広告をはじめとしたGoogle広告を利用すると、特定の年齢層や興味関心を持つ人々にだけ広告を配信することが可能です。通常のWEB広告で苦戦している通販事業者なら、ターゲティングしたWEB広告は一考の価値があるでしょう。

またターゲティングメールも効果的でしょう。媒体によってシニア層へのセグメントも可能ですし、例えばシニア向けサービスを展開されている事業者が、自社のシニア会員に向けて、PRとして広告サービスを行っています。

ニッセンでも弊社会員に向けて、他社の商品やサービス情報のみを配信するターゲティングメール広告をご提案しております。

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チラシとポスティング

アクティブシニア層は、長年、紙のチラシに慣れ親しんできた人たちです。新聞の折込チラシや、チラシを直接郵便受けに投函するポスティングは、シニアマーケティングにとって有望な選択肢です。とくにポスティングの場合、アクティブシニアが多く在住されているであろう地域に重点的にチラシを配布するといった細かいターゲティングも可能です。

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アクティブシニアが見るメディアでのプロモーション

アクティブシニアは、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、WEB上の情報サイトなど、多様なメディアを利用しています。それらに広告を出すことで、商品やサービス、ブランドの認知が高まり、記憶にも残りやすくなります。メディアにおけるプロモーションには、純粋に広告枠を押さえて直接宣伝する純広告、記事や番組といったコンテンツの中で商品やサービスを紹介するタイアップ広告があります。

シニアマーケティングのポイント

商品やサービスをシニアに買ってもらうためには、次の3つのポイントを押さえてマーケティングすることが重要です。

どんなシニア層にアプローチするか決める

上でも述べた通り、シニア層は一様ではありません。どんなシニア層にアプローチするかは、マーケティングの基本的な手法であるSTP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)に沿って考えるとよいでしょう。

まず、「セグメンテーション」では、シニア市場を細分化します。次に、「ターゲティング」で、その中からアプローチに最適な層を選びます。そして、「ポジショニング」によって、他社の商品やサービスとどのように自社の商品やサービスを差別化するかを決めます。

このように考えることで、企業は、効率的にリソースを配分し、よりよい収益につなげることができます。

デジタルとアナログの施策を組み合わせる

デジタル技術を使いこなすシニアは今や珍しい存在ではありません。それでも、シニア世代はアナログの情報をきっかけに購入するという習慣を持っている世代です。そのため、デジタルとアナログを組み合わせることで、シニア層により広く深くアプローチでき、興味関心や信頼を得ることにつながります。

たとえば、前述の花王リリーフで行われたRIZAPとのコラボレーションキャンペーンの場合、商品の体験会というアナログの施策を、WEBページやYouTube動画といったデジタル施策でPRしています。

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仮説を立て検証と改善を重ねる

シニアマーケティングが通常のマーケティングよりも難しいのは、マーケティングをする側がシニア世代よりも若いことが多く、シニアのニーズをとらえにくいところにあります。そのため、仮説を立て、その仮説の検証を行うことが重要になります。もし、成果が期待通り出なかったら、仮説を改善し、再び検証していきます。こういった一連のサイクルを回すことで、シニアマーケティングが成功へと近づいていきます。

【まとめ】シニア・シルバー層への訴求はニッセンへ

シニア市場は拡大しているものの、競合も多く、簡単にはうまくいかないのがシニアマーケティングです。どのシニア層に訴求するのか、そして、どのような施策が有効なのかを検討し、シニアマーケティングをぜひ成功させてください。

ニッセンでは、貴社のシニアマーケティングを支援します。

紙媒体では、チラシを中心に、シニア層へリーチ可能な様々な同封同梱広告やダイレクトメール広告のご提案。テレビでは、テレビ通販番組の制作からインフォマーシャル、メディアバイイング、コールセンターの手配までトータルでご支援。テレマーケティングでは、ニッセンの顧客や多様なリストを活用し、シニアにも親和性の高い電話でのアプローチも可能です。またシニア層会員を保有されている事業者に対して、シニア向け商品の供給支援もおこなっており、クロスセル用としてアパレルや雑貨の商品の供給から商品発送、そしてクリエイティブの制作もおこなっております。

プロモーションチャネルを増やしたい企業や、ニッセンを利用するシニア層にアプローチしたい企業は、ぜひお気軽にお問合せください。